2014年8月14日木曜日

現代芸術鑑賞

国立新美術館のオルセー美術館展にいって、イマイチ楽しめなかったので(最後の展示室の円熟機のマネの「ロシュフォールの逃亡」の海の青はよかったので、「すいつくような赤」とは違うマネの魅力を知ることができましたが)、家にもどってネットで現代芸術を検索して引っかかったのが、「現代芸術のハードコアは実は世界の宝である展」。金色の「ミニチュアのヴィーナス」(マーク・クイン)の画像を見て興味を持ち、調べてみると台湾の電子部品メーカーヤゲオコーポレーションのCEOピエール・チャンのコレクションの展覧会とのこと。8月24日までということなので、さっそく行ってきました。





国立近代美術館に行ってみると、門のところで 「ミニチュアのヴィーナス」のモデルであるケイト・モスがヨガのポーズでお出迎え。チケットの行列でうんざりしたオルセー展とは違い、人も少なく、アートを楽しめる雰囲気。


展示は、マン・レイのジュリエット、サン・ユウ(常玉)の裸体から始まり、いままで名前も知らなかった作家の作品に触れることが出来、楽しめるものでした。サン・ユウの「アヒルとボート」、ホワン・ミンチャン(黄銘昌)のスーパーリアルな森林や田園の風景画、マーク・タンジーの「サントビクトワール山」、杉本氏の海の写真、「最後の晩餐」、(史上最高額の写真家らしい)アンドレアス・グルスキーの「V&R」、どれもこれもスゴイ。もちろん、現代美術なので見ただけでは意味不明、説明読んでもよく分からない作品もありましたが、印象派の絵を見て楽しむのとは異なる、現代の美とはどうマーケットで定義されているのかを感じることのできる展覧会でした。


この展覧会のおもしろいところは美術史的な位置づけと同時にマーケットでの位置づけも行うこと、つまり、一つ一つの作品の価格やサン・ユウやマン・レイ、村上隆の落札価格の比較などを説明したりなど、マーケットでの評価を前面に出していることです。最近、美術品の落札価格が高騰しているということをあるブログで知ったのですが、それを裏付けるものでした。いい勉強になりました。

もっとも、、一番クールだと思ったのは、ピエール・チャンの家の写真。白壁に真っ赤なサントビクトアール山、美しい!


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