2011年4月11日月曜日

群れろ!



人の集団知、集合知や情報カスケードといったハーディング(群れ化)の研究のヒントになるかと思い、読んでみました。カメムシがなぜ群れるのか、蝶ならどうか、蛍はどうか、アリはどうなのか、といった感じで、さまざまな昆虫が群れる理由が丁寧に解説されています。最後のセクション「つながる群れ」では、アリがフェロモンをうまく使って「ボトムアップ」で自己組織化された協調行動をとる群知能のこともすこし出てくるのですが、私的にはここらあたりをもっといつこんだ解説を読みたかったです。もっとも、それは情報工学の問題であって、分野が違うもかもしれませんが。

宮古島や奄美大島では、シロオビアゲハがベイツ型擬態という、毒をもったベニモンアゲハと同じ模様を持つのに数年しかかからなかった(ただし、模様だけで自分は毒をもたない)とか、タガメはオスが子守をするけれど、別のメスは、そのオスを自分のものにするためそのオスの子供を殺す「子殺し」を行うとか、雑学的には面白い本なので、昆虫が群れる理由を知るにはいいと思います。

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