2009年11月23日月曜日

天使と悪魔



今年の夏に映画が公開されたダビンチコードの続編「天使と悪魔」です。もっとも、作品的には「ダビンチコード」よりも前に書かれたもののようです。

話は、スイスにあるCERNという高エネルギー物理学研究所から始まります。ヴェトラ博士がビッグバンを加速器の中で再現することに成功し、その過程で反物質(反水素=反陽子と陽電子で構成)の多量(4分の1グラム)の生成と保存に成功したこと。その反物質を効率100%の核爆弾として、500年以上も前にガリレオにより結成された科学者たちの秘密結社「イルミナティ」がテロリストとしてバチカンに報復する。それを阻止すべく、ラングドン教授が活躍するというストーリー。

話の真偽はともかく、キリスト教にまつまるいろいろな薀蓄は面白いです。例えば、クリスマスは12月25日で、キリストの誕生日だと教えられていますが、そうではなく(正確な日はよくわからないらしい)12月25日は太陽信仰の人々を取り込むために、キリスト教会側が彼らにとって神聖な日であった冬至の日にあわせて設定した祭日である、とか。

ちなみに、スイスのCERNと書きましたが、大学3年のとき、早野先生に「原子核物理」を教わったとき、彼が「サーン、サーン」というのをきいて、無意味に「かっこいい」と思ったことを思い出しました。それまでは「セルン」と発音すると思っていたので。彼の講義は、ときどき眠ったりもしたのですが(一番前に座っているので、先生からは非常に目立つようで、講義のあと「面白くなかった?」と質問されたことも)、物理学科の講義の中では楽しめる数少ないもののひとつでした。しかし、何故か彼の「天使と悪魔」の解説ページでは「セルン」と書いてある。

映画の「天使と悪魔」が楽しみです。レビューを見る限り、原作を読んだ上で映画を見ると、あまり評価がよくないようですが、レンタルして見てみようと思います。

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