2013年1月6日日曜日

物性物理学

3年後期の電子物性論で来年度のテキストに指定しました。これまでは、岡崎先生のテキスト「固体物理学―工学のために」を使っていたのですが、いろいろ不満な点があり、いい本はないかと考えていたときに、簡単でちゃんと書いてある本として学生さんに教えてもらったものです。学生時代に塚田先生に直接習ったことはありませんが、どういう本を書かれるのかという興味もありました。

さまざまな格子でのバンドの計算が簡単なモデルをつかってしっかり書かれているのと、超伝導のBCS理論が、その真空の構造までキッチリ書かれている点がこの本の特色です。特に、後者のBCS理論の説明は、多くの本がギャップができる点を述べてお茶をにごして終わりみたいな点があるのですが、このテキストではいままで知らなかった点も書かれていて勉強になりました。(そのレベルで講義を担当するのはどうか、と自分でも思いますが。)

アマゾンで調べてみると、 黒沢先生の「物性論」を薦めるヒトが多いみたいなので、来年度の講義は、黒沢先生のも参考に超簡単な電子物性論の講義を行いたいと思います。

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